2026年11月期 第1四半期(2025年12月~2026年2月)の決算サマリー

事業概況

当第1四半期連結累計期間(以下、「当第1四半期」)におけるわが国経済は、堅調な企業業績を背景に、雇用・所得環境は改善傾向にあり、国内景気は緩やかに持ち直す動きがみられました。一方、世界経済は概ね成長基調を維持しているものの、地政学リスクの高まりや中国経済の停滞などを背景に不確実性は増しており、先行きは予断を許さない状況にあります。

 

国内の食品業界においては、原材料費や人件費などのコスト上昇を受けた販売価格の改定が継続しておりましたが、2026年に入り徐々に落ち着きをみせ、日常生活を支える食材・食品を中心に消費は堅調に推移しました。国内乳業界においては飲用向け需要の低迷に伴い、加工向けに仕向けられる生乳が増加したため、国産脱脂粉乳の在庫水準は高位で推移しました。

 

このような環境下、当社グループは、強みである調達力と専門性を活かし、安定した原料供給体制を維持しました。販売は期初想定に沿って概ね順調に推移し、また原材料の国際相場や為替の影響により販売価格が上昇したことから売上高は前年同四半期比で増収となりました。他方で、一部の事業部門において原料価格の上昇などにより利益率が低下したことや、人件費、配送費、本社移転に係る諸費用を主因とした販売費及び一般管理費の増加により、利益は減少しました。

 

以上の結果、当期の売上高は485億72百万円(前年同四半期連結累計期間、以下、「前年同四半期」比5.6%増)となりました。また、営業利益は12億96百万円(前年同四半期比22.5%減)、経常利益は11億38百万円(前年同四半期比28.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億70百万円(前年同四半期比35.9%減)となりました。

連結経営成績(累計)

  2025.11期 1Q

2026.11期 1Q

増減率
売上高

45,984百万円

48,572百万円 5.6%
経常利益 1,598百万円 1,138百万円 △28.8%

親会社株主に帰属する

四半期純利益
1,202百万円 770百万円 △35.9%

 

乳原料・チーズ部門の状況(第1四半期)

2026年11月期 第1四半期(2025年12月~2026年2月)

売上高 :311億51百万円(前期比1.6%増)
販売数量 :40,726トン(前期比7.4%減)

国内の需給動向

  • 物価上昇に伴う消費者の生活防衛意識の高まりを背景に、チーズのほか乳製品を原料とする食品のうち、嗜好性の高い最終製品は消費が鈍化する傾向が継続。
  • アイスクリームなど、一部の食品市場は引き続き拡大傾向にあり、関連する乳製品原料需要は堅調。
  • 日本の生乳生産量は北海道を中心に好調な一方で、飲用需要の伸び悩みにより加工用に仕向けられる生乳が増加したため、脱脂粉乳在庫が高水準で推移。

 

当社の状況

  • 主要な乳製品原料の国際相場は2025年後半以降、調整局面にあったものの、為替が円安基調で推移したことから、仕入価格は高値圏で推移しており、輸入原料販売における事業環境は依然として厳しい状況。
  • 物価上昇の影響により、食料品全般の需要は想定を下回って推移し、乳原料販売の販売数量は前年同四半期比で減少。
  • バターについては、価格競争力のある産地からの原料調達が進んだことにより、前年同四半期比で販売数量が増加。また、アイスクリームおよび高たんぱく製品関連の原料販売も堅調に推移。
  • チーズ販売においては、原料価格や物流費などの上昇、また円安による製品値上げの影響を受け、業務用向け・小売り向けともに販売は低調。
  • 乳原料販売、チーズ販売ともに販売数量は前年同四半期比で減少となったものの、原料相場の高騰および円安の影響による販売単価の上昇により、売上高は前年同四半期比プラスで着地。

 

トピック

  • 乳由来の高たんぱく原料や、バター・クリームなどの脂肪系乳原料は世界的に需要が高く、第2四半期以降もこの傾向が継続する見通し。
  • 国内需給バランスが崩れ国産脱脂粉乳の在庫が増加傾向。2026年度も需給調整のための対策事業が実施される予定。

食肉食材部門の状況(第1四半期)

2026年11月期 第1四半期(2025年12月~2026年2月)

売上高

:56億99百万円(前期比13.4%増)

販売数量 :8,176トン(前期比16.9%増)

国内の需給動向

  • 物価上昇の影響により、豚肉に加えてハム・ソーセージなどの豚肉加工品の需要も軟調に推移。

 

当社の状況

  • 輸入ポークの販売は順調に推移。
  • 2025年11月にスペインでアフリカ豚熱(ASF)の発生が確認されて以降、同国産豚肉等の輸入停止措置が講じられているが、当第1四半期時点において、当社への影響はなし。
  • 鶏肉関連商品を含む加工食品ならびに、前期より開始した香辛料・香辛料抽出物の販売は堅調に推移。

 

トピック

  • スペイン産豚肉等の輸入停止措置により、第2四半期以降は同国産のフローズンポークおよび生ハムの販売が減少する見込み。ただし、一部は調達先を他産地へ切り替える対応をしており、影響は限定的と想定。

ライフサイエンス事業部門の状況(第1四半期)

2026年11月期(2025年12月~2026年2月)

売上高 :31億13百万円(前期比78.5%増)
販売数量 :2,243トン(前期比73.5%増)

国内の需給動向

  • 世界的な高たんぱく原料需要の高まりを背景に、国際相場は高止まり。また、為替相場も円安傾向が続いているため、原料の輸入価格は引き続き高水準で推移。
  • 国内のプロテイン市場は拡大基調が続くなか、乳由来のプロテイン製品原料の仕入価格高騰を受け、一部の顧客で、原料を植物由来へシフトする動きもみられた。

 

当社の状況

  • 世界的に高たんぱく原料の引き合いが高まるなか、当社の強みである調達力を活かし、安定的な原料供給を実現。大豆たんぱくを中心とした植物由来の販売も増加。
  • 顧客ニーズに沿ったサプライチェーン構築の支援が評価され、既存・新規ともに取引が拡大。

 

トピック

  • 高たんぱく原料以外の機能性原料や高付加価値原料の取扱い拡充に向けた取組みを強化。
  • さらなる拡販に向け、アジア拠点と連携し、東南アジア地域において機能性原料や国産抹茶などの販売を推進。

アジア事業(乳原料販売部門)の状況(第1四半期)

2026年11月期 第1四半期(2025年12月~2026年2月)

売上高 :65億23百万円(前期比7.6%増)
販売数量 :10,355トン(前期比5.3%増)

東南アジア・中国の需給動向

  • 中国の景気減速の影響は継続しているものの、東南アジア各国における乳製品需要は引き続き堅調に推移。

 

当社の状況

  • 日系食品メーカーを中心に、東南アジア地域における現地向け原料販売が堅調に推移。
  • 日本における脱脂粉乳の在庫積み増しの影響により、日本向け粉乳調製品関連ビジネスは回復が遅れているものの、販売先の製造スケジュールに即した原料供給を実施したことで、当第1四半期の販売は堅調。

 

トピック

  • 東南アジア地域では中高所得者を中心にプロテインの需要が高まりつつある。また、国産抹茶やサプリメント原料など需要の高い商品もあり、本社ライフサイエンス事業部門と連携し関連商品の拡販に取り組む。

アジア事業(チーズ製造販売部門)の状況(第1四半期)

2026年11月期 第1四半期(2025年12月~2026年2月)

売上高 :18億10百万円(前期比10.4%増)
販売数量 :1,512トン(前期比4.7%増)

東南アジア・中国の需給動向

  • 東南アジア地域におけるチーズ消費は引き続き拡大傾向。

 

当社の状況

  • 現地の外食産業やベーカリー、加工食品メーカー向けを中心に需要は堅調に推移。
  • プロセスチーズ、ナチュラルチーズ加工品ともに、品質面に加え、納期対応などきめ細やかなサービスでの付加価値を提供することで競合他社に対する優位性を維持している。

 

トピック

  • シンガポールの新工場は、2026年11月期中に本格稼働を開始予定。稼働開始時期はやや後ろ倒しとなるも、準備は順調に進捗。2026年11月期は、新旧工場の同時稼働により費用が先行する見込み。

為替影響と会計上の表示について

当社は基本的に為替リスクは負わないビジネスモデル

当社の基本的な取引においては、海外仕入先との外貨建て仕入契約締結と同時に、国内顧客と円貨の販売契約を締結しています。その際、仕入外貨額に対する為替予約をすることで為替リスクをヘッジしております。

 

但し、当社は外貨為替会計処理基準における原則法を採用しており、そのため会計上の表示が特徴的

その特徴は、営業取引の各段階に応じて、会計処理に使用する為替レートが異なるため、営業取引の途中段階において、会計上の為替差損益が生じる点です。

 

その結果、仕入契約時に為替リスクをヘッジした場合でも、営業取引の途中段階においては、為替差損益が、売上原価と営業外損益に分かれて計上され、営業外損益のみならず、売上総利益及び営業利益についても為替表示の影響を受ける場合があります。

 

その他、決算期をまたぐ取引の場合は会計上、為替差損益が先行して計上される場合がある

決算期をまたぐ取引(翌期以降に販売)については、仕入決済を行い棚卸資産として計上したものの、売上計上の時期が翌期となり、仕入決済にかかる為替差損益のみが先行して計上され経常利益に反映されます。