マテリアリティの考え方

ラクト・ジャパンは、事業活動を通じて社会とともに持続的に成長していくことを目指しています。その中で、当社グループの強み・特徴を生かして優先的に取り組むべき経営課題を検討し、経営理念を踏まえた上で特に重要な課題として6つのマテリアリティを設定しました。
「世界を食で繋ぎ、人々を健康に、そして笑顔にする」という当社の経営理念(パーパス)の実現のためには、滋養と健康に資する食品原料を安定的に供給し続けることが重要です。そこで、世界の仕入先から日本・アジアの販売先をつなぐ「サプライチェーン」、原料調達の出発点である酪農・畜産業も視野にいれた「地球環境・コミュニティ」「経営基盤」という3つの観点から課題を明確にしました。
今後、これらのマテリアリティを指針とし、成長戦略と個別の施策を結び付けた取り組みを進めることで、当社と社会、双方のサステナビリティ向上を目指します。

マテリアリティ特定プロセス

マテリアリティの特定にあたっては、国際的な動向やイニシアティブなどの社会からの要請、当社を取り巻く事業環境を踏まえ、リスクと機会を整理し、ステークホルダーの視点と自社視点の両面から評価・検討を行いました。

  • GRIスタンダードやISO26000などの国際的なフレームワークやガイドライン、ESGインデックスの開示要請項目調査、ベンチマーク調査、社内各部門ヒアリング・アンケート、ならびに専門家の知見を踏まえ、ラクト・ジャパンにとって関わりのある10の社会課題を取り上げ、それぞれについて「リスク」「機会」の両面からラクト・ジャパンの持続的な成長に対する影響を検討し関係性の高い課題を抽出。
  • ラクト・ジャパンと関係性の高い社会課題について「ラクト・ジャパンにとっての重要度」「ステークホルダーにとっての重要度」の2つの観点から重要度を評価し、マテリアリティ・マトリックスを作成。
  • STEP 2のスコアリング結果を反映したマテリアリティ・マトリックスについて、社内でワークショップを開催し、改めて事業との関連性や重要度について議論。
  • ワークショップで挙がった意見を参考に課題を整理し、仮マテリアリティを特定するとともに、それぞれに対応する個別施策と関連するSDGs優先課題を明確化。

●安心、安全な食の提供
●健康的で豊かな生活への貢献
●持続可能な酪農・畜産業を通じた安定供給
●気候変動への適応および環境負荷の軽減
●多様な人材が誇りを持って働ける職場づくり
●ガバナンスの高度化

  • 外部有識者へ説明後、特定した仮マテリアリティおよび関連するSDGsについてのご意見をいただくとともに、取締役会との意見交換を実施。
  • CSR・ESG推進プロジェクトチームにより取りまとめた内容につき、「経営会議」での議論、社外取締役を含む全役員による「取締役会」での承認を経て、ラクト・ジャパンの6つのマテリアリティ、個別施策、対応するSDGsを決定。

特定されたマテリアリティ

マテリアリティ

個別施策

対応するSDGs

安心、安全な食の提供

  • 品質管理の徹底(トレーサビリティ、フードディフェンス、温度管理等)
  • 仕入先の選定(監査、視察、サンプル検査)
  • プロセスチーズ製造システムの強化(ハード・ソフト面からの見直し、従業員の教育)

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健康的で豊かな生活への貢献

  • 滋養と健康に資する乳製品を世界中から調達
  • プラントベースフード原料の充実(ビーガン、乳製品アレルギー等への対応)
  • 多様なライフスタイルにマッチした食品・原材料の提案

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持続可能な酪農・畜産業を通じた安定供給

  • サプライソースの多様化(品質、産地特性、価格等)
  • ベストマッチング(顧客:最適な原材料の提案・調達/取引先:販売機会の提案、新たな需要の創造)
  • 酪農家育成(国際的な人材交流の支援、酪農業進出の検討等)
  • デジタル化の推進による調達・供給の効率化、省力化

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気候変動への適応および環境負荷の軽減

  • サプライソースの多様化(主に気候変動リスクの分散、環境に配慮した酪農家の優先・支援)
  • 温室効果ガスの削減への貢献(酪農・畜産業界との協業、仕入先への情報・サービス提供)
  • フードロスの削減(商品寿命長期化への取り組み、適切な賞味期限の設定、廃棄ロスの削減)
  • 廃棄物削減(包材見直し)
  • 物流の最適化(環境負荷を軽減する物流のベストマッチング)
  • 自社の事業所・工場での環境負荷軽減

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多様な人材が誇りを持って働ける職場づくり

  • ダイバーシティの推進(女性、現地化・グローバル化、障がい者雇用等)
  • 働きやすい環境の整備(育児休暇等の制度、テレワーク等)
  • 人材育成の強化(教育・研修の充実化)

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ガバナンスの高度化

  • 責任あるサプライチェーン管理
  • コーポレート・ガバナンスのフルコンプライ
  • リスクマネジメント(BCP、情報セキュリティ、コンプライアンス)

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