人材に対する基本方針

ラクト・ジャパンでは、全従業員に企業行動規範・役職員行動規範を周知しています。同時に、両行動規範の多言語化も進めており、現在までに英語版・中国語版の作成を行い、海外スタッフと共有しています。この行動規範の中では、人権尊重についても触れており、社内外を問わずあらゆる差別・ハラスメントの排除を明文化しています。また、コンプライアンス研修の一環としてハラスメント防止を取り上げているほか、腐敗防止などの研修も実施しています。

 

さらに、内部通報制度として、人事総務部長や弁護士に相談できる窓口制度を設けています。通報があった場合は必要に応じて管掌役員へ報告し、通報者が不利益を被らないことに留意して対応を進めることとしています。

採用・登用

ラクト・ジャパンでは現在、日本の拠点で勤務する従業員は日本国内で採用しています。海外工場のスタッフは現地採用を行い、管理職層も日本からの赴任者だけではなく、現地スタッフからも登用しています。今後、海外拠点の現地化を進め、管理職層も現地で採用・育成できる体制の構築を目指しています。さらに、本社を含めた人材のグローバル化を目指す議論も始まっています。

人材育成の強化

ラクト・ジャパンのミッションは、世界中のビジネスパートナーとの強い信頼関係をベースに、お客さまに対して安心、安全な原料を安定的に供給し、人々の健康や食の楽しさに寄与することです。その使命を担う人材となるために、新入社員研修、経験を積んだ従業員向けの階層別研修、海外研修など、職種・ステージごとに研修制度を用意しています。

多様な人材の活躍

ラクト・ジャパンでは、2019年度より新卒での女性総合職の採用を開始しました。海外では管理職層を含めた女性の登用が進んでおり、2023年度現在、連結では管理職に占める女性の比率は約2割となっています。以前から育児休暇や介護休暇などの制度は整備されており、育児休暇などからの復職率は100%を維持しています。また、時短勤務や時間有給制度も整備しており、仕事と育児・介護を両立しやすい環境を整えています。介護休暇については実例がまだ出ていませんが、今後の課題として制度の活用を促進していきます。

 

また、育児や介護をする従業員に対し転勤を免除する「キャリアサポート制度」も用意しています。

 

さらに、障がい者雇用については2022年度より採用を行っています。

働きやすい環境の整備

ラクト・ジャパンでは、従業員がワーク・ライフ・バランスを維持できるよう、さまざまな制度を導入しています。
2017年度より導入している「ブロンズウィーク制度」は、土日を含めた4連休の取得を年1回義務付けるものです。また、休暇の申請・承認をシステムで管理することで、取得しやすい環境を整えています。勤務時間の管理については、全社的な残業の状況を管理職会議で共有しており、適宜対策を講じています。

 

新型コロナウイルス感染症防止対策を機に導入した在宅勤務や時差出勤制度を恒久化、業務用ノートパソコンやスマートフォンの導入とともにセキュリティ対策も完備し、従業員が多様な働き方に対応できるよう環境を整えました。

従業員の健康と安全

ラクト・ジャパンでは年1回、健康診断とストレスチェックを実施しています。健康診断の受診率は100%を維持しており、従業員の配偶者や扶養家族も会社の補助で受診することができます。福利厚生の一環として、予防接種の費用負担も行っています。また月1回、産業医が本社を訪問しており、従業員は自由に面談することができます。

 

海外工場では、毎朝の朝礼で安全に関する確認を行っています。工程内では、チーズを溶かす溶解釜が高温になるなど危険を伴う作業もあるため、注意喚起を徹底するとともに、設備の改良などを通じて安全性のさらなる向上に取り組んでいます。なお、現在までに重大な労働災害は発生していません。