サマリー

●連結業績

2019年11月期第1四半期(以下、当第1四半期)において、当社グループの連結売上高および経常利益は前年同四半期比で減収減益となりました。

 

主な要因として、一昨年に発生した日本国内の脱脂粉乳不足に対応するため、独立行政法人農畜産業振興機構(以下、ALIC)の輸入入札数量が例年より多く実施され、前年同四半期においてはその落札により売上が増加しましたが、当第1四半期は、国内の脱脂粉乳の需給改善に伴い、入札数量が平年並みに戻ったことよるものです。

 

売上高

当第1四半期において、連結売上高は278億86百万円となり、前年同四半期と比べて減収となりました。

 

» 事業別の状況

乳原料・チーズ部門の売上高・販売数量全体では、前年同四半期と比べて減少しました。但し、前年同四半期に発生した脱脂粉乳の特需を含むALIC向けを除くその他の販売については、売上、販売数量とも増加しました。

食肉加工品部門の売上高・販売数量について、日本国内における豚肉の供給過多により市況は軟調推移となり最終製品の販売が伸び悩んだことにより、前年同四半期と比べて減少しました。

アジア事業(乳原料販売)は、日本向け乳調製品原料が日本国内の脱脂粉乳不足の解消により前年同四半期と比べて減少したものの、アジア市場向けの販売は順調に推移しました。

アジア事業(チーズ製造販売)においては、主要なアジアの販売国におけるチーズ需要の拡大に伴い、前年同四半期と比べて、売上高・販売数量ともに増加しました。

 

経常利益

当第1四半期の経常利益は、5億35百万円となり、前年同四半期と比べて減益となりました。

 

当第1四半期の経常利益は、マイナス方向の為替影響(※)があり、それらの為替影響を除いたベースにおいて、6億34百万円となりますが、前年同四半期(為替影響控除後)と比べて減益となりました。しかしながら、上半期の経常利益予想の12億円に対し、進捗率は52.9%となっており、順調な進捗となりました。

(※)当社の外貨建債権・債務の計上については外貨為替会計処理基準における原則法を採用しており、会計上の表示に特徴があります。

 

以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は3億75百万円となりました。

 

●通期の見通し

通期の売上高は、足元は国内における脱脂粉乳在庫の高止まりや一部最終製品の販売が伸び悩んでいるなどの要因があるものの、今後回復が見込まれることや今年度から始まったTPP11や日欧EPAなどの新貿易制度に伴う取扱いについても順調に進捗しております。そのため、外部環境等の要因はありつつも、既存ビジネスの進捗や新貿易制度によるビジネスチャンスに対応することで、通期業績予想の達成を目指します。

 

●為替影響と当社の会計上の表示について

当社は基本的に為替リスクを負わないビジネスモデルとなっておりますが、外貨為替会計処理基準における原則法を採用しており、会計上の表示に特徴があります。そのため決算補足資料等における説明は経常利益で記載しております。詳しくはhttp://www.lactojapan.com/ir/faq.html(決算・業績・IRに関するご質問Q9.為替の変動が業績にあたえる影響をご覧ください。

乳原料・チーズ部門の状況

●2019年11月期1Q実績

当第1四半期の乳原料・チーズ部門において、売上高は211億9百円(前年同四半期比3.9%減)となり、販売数量は49,784MT(前年同四半期比7.0%減)となりました。

前年同四半期にすすんだALIC向け追加輸入入札分の販売が、その後の需給安定により、当第1四半期はなくなった(特需分の減少)。

国内チーズ市場の拡大に伴う輸入チーズ需要の増加(多様なサプライソースを背景に高いシェアを獲得)。

●事業環境 

2017年から2018年にかけて需給が逼迫していた脱脂粉乳については、2017年度に実施されたALICによる輸入枠拡大の効果もあり、不足感はひとまず解消。

国内の生乳生産量の減少傾向を背景とする輸入乳製品原料へのニーズは強い。

TPP11、日欧EPAなど新たな自由貿易の枠組みがスタートしており、関税の低減や特別枠の設定など、乳原料・チーズ部門へは追い風。

食肉加工品部門の状況

●2019年11月期1Q実績

当第1四半期の食肉加工品部門において、売上高は29億41百円(前期比11.8%減)となり、販売数量は4,985MT(前期比13.9%減)となりました。

期待されていたクリスマス・年末年始需要や冬場の鍋物需要は、気温の影響などから盛り上がらず需要は低迷。

一方、供給サイドは国産豚の生産増により市況は軟調。

●事業環境

国内市場では、品質改善と認知度向上により外国産豚肉の輸入量が安定して推移。一方、前年度下期以降、国産豚の生産量増加など、国内の豚肉市場は、供給過剰に伴い市況軟化。

グローバルでは、欧州を中心にアフリカ豚コレラの発生。また、米中貿易摩擦の影響により、中国への豚肉及び飼料となる大豆輸入に影響。今後、世界の需給に影響を及ぼす可能性。(サプライソースの確保の優位性)

アジア事業(乳原料販売)の状況

●2019年11月期1Q実績

当第1四半期のアジア事業(乳原料販売)において、売上高は29億92百万円(前期比12.9%減)となり、販売数量は11,298MT(前期比5.7%減)となりました。

前期に販売が大きく進捗したフィリピン向けを含むアジア市場向けは、当第1四半期に入っても販売は順調に推移。

前期に発生した日本国内の脱脂粉乳不足により需要が旺盛となった乳調製品向けの原料販売は、当第1四半期は需要一服につき減少。

●事業環境

アジアにおける乳製品市場の拡大に伴い、脱脂粉乳、全脂粉乳ともに需要は堅調に推移。

アジアにおける乳原料の需要増加に伴い、乳原料に対するニーズも多様化。その顧客ニーズ(安定供給、品質、サービス、価格訴求)に対して、国内で培ったサービスと幅広い商品ラインナップで対応。

アジア事業(チーズ製造販売)の状況

●2019年11月期1Q実績

当第一四半期のアジア事業(チーズ製造販売)において、売上高は6億58百万円(前期同期比31.9%増)となり、販売数量は874MT(前期同期比35.8%増)となりました。

東南アジアの食の西洋化に伴うチーズ需要の取り込みや顧客ニーズに対応した製品の開発により販売増加。

原料チーズの調達ルートの多様化および製造効率の向上に取組み、コスト削減による価格競争力の強化。 

●事業環境

原料チーズの価格安や生産増による生産コストの低下により価格競争力のある商品の販売が進捗。

低価格帯商品の需要拡大。

為替影響と会計上の表示について

当社は基本的に為替リスクは負わないビジネスモデル

当社の基本的な取引においては、海外仕入先との外貨建て仕入契約締結と同時に、国内顧客と円貨の販売契約を締結しています。その際、仕入外貨額に対する為替予約をすることで為替リスクをヘッジしております。

 

●但し、当社は外貨為替会計処理基準における原則法を採用しており、そのため会計上の表示が特徴的

その特徴は、営業取引の各段階に応じて、会計処理に使用する為替レートが異なるため、営業取引の途中段階において、為替差損益が生じる点です。

その結果、営業取引の途中段階においては、為替差損益が、売上原価と営業外損益に分かれて計上され、営業外損益のみならず、売上総利益及び営業利益についても為替表示の影響を受けます。

また決算期をまたぐ取引(翌期以降に販売)については期間損益の表示にも影響を受けます。

 

しかしながら、最終的には当初の為替レートにより想定された経常利益と同額となりますので、実質的な利益に影響はありません

 

なお、下記の図解をご参照ください。

財務サマリー

(単位:百万円)※数値の表記は端数切り捨て