通期サマリー

●連結業績

2021年11月期第1四半期(以下、当第1四半期)の当社グループの連結売上高は、前年同四半期比で15.0%減収、経常利益は2.1%減益となりました。

 

売上高

当第1四半期の連結売上高は、239億94百万円(前年同四半期比15.0%減)となりました。

 

国内の食品業界においては、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)流行の長期化により自宅での食事が常態化するなか、内食向け食品の原料は安定した需要が続いた一方、感染症防止措置による外食・レジャー産業の停滞の影響は引き続き大きく、業務用食品原料の需要は軟調に推移しました。特に乳原料においては、感染症流行による需要の低迷に端を発した国産原料在庫の高止まりの影響もあり、輸入乳原料に対する需要は低迷しております。このような事業環境の中、当社は乳原料の販売においては国産品を積極的に取り扱うことで販売数量の確保に努めました。なお、国産品の販売は取引先が抱える国産原料在庫の適正化に貢献するとともに、中期的には輸入原料の需要回復に寄与するものと認識しております。

 

アジア事業の乳原料販売部門では、国産原料の在庫過多が影響し、最終的に日本で消費される製品向けの原料中心に販売が伸び悩みました。一方、アジア事業のチーズ製造販売部門においては、コロナ不況から、他地域に先駆けて景気回復基調となった中国の旺盛な乳製品原料需要に応えて販売を伸ばし、徐々に回復しつつある東南アジア各国の需要にも着実に対応しました。

 

なお、当第1四半期の売上高減少要因の一部は、国内・アジアともに乳原料販売事業において、中国の景気回復を背景とする世界的なコンテナ不足による船積みスケジュールの遅れにより、販売が翌期にずれこんだ影響が含まれます。

 

経常利益

国内事業では感染症の影響による業務用需要低迷のため、乳原料・チーズを中心に国内事業で販売数量は伸び悩みましたが、価格競争力がある商品の販売を進めた結果、利益率は改善しました。また、アジア事業において利益率の高いチーズ製造販売事業が堅調に推移したことなどから、経常利益は前年同四半期比微減となりました。

 

なお、2021年11月期第1四半期の経常利益については、マイナス方向の為替の影響が28百万円含まれておりますが、その影響を補正すると、調整後経常利益は7億65百万円となり、同じベースで補正した前期の経常利益7億24百万円に対し5.7%増益となります。

 

親会社株主に帰属する四半期純利益は5億27百万円(前年同四半期比3.4%減)となりました。

 

【 連結経営成績(累計)】

 

2020.11期 Q1  

2021.11期 Q1

増減率

売上高

28,221百万円

23,994百万円

△15.0%

経常利益

753百万円

737百万円

△2.1%

経常利益に含まれる

為替影響額

29百万円

△28百万円

親会社株主に帰属する

当期純利益

545百万円

527百万円

△3.4%

 

各事業部門の状況は、下記をご覧ください。

乳原料・チーズ事業の状況(第1四半期)

●2021年11月期 第1四半期(1Q)

当第1四半期会計期間の乳原料・チーズ事業において、売上高は170億90百万円(前年同四半期(以下、前年同期)比14.8%減)、販売数量は43,141トン(前年同期比12.7%減)となりました。

●事業概況

二度目の緊急事態宣言再発出により外食・レジャー産業を中心とした業務用需要の低迷が続き、国産乳原料の在庫水準が高いまま推移したため、脱脂粉乳・バターなどの国家貿易品目の入札数量減少。また、大手乳業メーカーで一部輸入原料の国産原料への切替えなどが進むなど輸入原料の販売には厳しい事業環境となった。

乳原料輸入入札が減少するなか、当社はTPPや日欧EPAなど自由貿易協定を活用し、顧客ニーズに対応する輸入乳原料販売を積極的に行った。また、国産在庫の削減を目的とした対策事業に積極的に対応し、飼料メーカーへの国産脱脂粉乳の販売を積極的に行うなど販売数量の確保に努めた。

なお、中国の景気回復を背景とした世界的なコンテナ不足に起因する船積みスケジュールの遅延により、一部取引では販売時期が翌期にずれ込むなどの影響も生じている。

チーズ販売においては、業務用需要低迷の影響により販売は伸び悩んだものの、国際相場が上昇するなか価格競争力がある商品の販売が増加したことなどからチーズ販売事業の利益率は改善。

 

●当面の事業環境 

感染症の影響により需要は外食・レジャー産業向けの業務用乳製品原料販売が引き続き低調。需給緩和対策により、バターは輸入品から国産品への置き換えが、また脱脂粉乳は飼料用への転用などが進んでいるが、国内(北海道)における生乳生産が堅調なこともあり在庫の消化は一進一退。

需給緩和対策事業を契機に昨年度より新たに取引を開始した販売先へは、提案する商品のラインナップを増やし取引拡大を目指す。

国産在庫対策事業により価格競争力が出てきた国産原料を積極的に活用し、国産品の販売シェア拡大を目指す。

食肉加工品事業の状況(第1四半期)

●2021年11月期 第1四半期(1Q)

当第1四半期会計期間の食肉加工品事業において、売上高は31億16百万円(前年同期比7.4%増)となり、販売数量は5,736トン(前年同期比9.9%増)となりました。 

 

●事業概況

業務用需要の低迷により生ハム・サラミなど食肉加工品の販売は伸び悩み。

感染症の影響で一時的に生じていた原料調達の遅れが回復し、内食需要に対応したチルド・フローズンポークの販売が好調となった。

近年取り組んできた取扱商品の多様化の成果として牛肉の販売が伸長。

●当面の事業環境

国内の感染状況はまだ収束の目途が立たず、外食・レジャー産業等、業務用需要は引き続き停滞中。ただし、内食・中食向けの底堅い需要は継続を見込み、家庭用食品メーカーなど既存取引先への販売拡大を目指す。

取扱商品の多様化に向けた取り組みは継続。ポーク以外の商品の販売拡大にも引き続き注力。

アジア事業(乳原料販売部門)の状況(第1四半期)

●2021年11月期 第1四半期(1Q)

当第1四半期会計期間のアジア事業(乳原料販売部門)において、売上高は28億29百万円(前年同期比35.9%減)、販売数量は9,918トン(前年同期比32.4%減)となりました。

 

●事業概況

日本における国産原料在庫過多の影響から日本向けの乳調製品用の原料販売が伸び悩んだ。

インドネシア、フィリピンなど一部の東南アジア諸国ではいまだ感染者が多く、各国の食品需要にも影響がおよび販売は軟調。

コンテナ不足を背景とした船積みスケジュール遅延の影響があり。乳原料の販売時期が翌四半期以降にずれ込むなどの影響が生じているが、第2四半期以降で取り戻せる見込み。

 

●当面の事業環境

日本向けの乳製品の原料販売は当面軟調を見込む。

アジアの経済活動は徐々に回復傾向。特に、中国、シンガポールの需要が好調。

近年、ローカルスタッフの積極登用により営業力を強化しており、新規取引先の開拓などの成果も表れつつある。今後も体制強化を予定。

アジア事業(チーズ製造販売部門)の状況(第1四半期)

●2021年11月期 第1四半期(1Q)

当第1四半期会計期間のアジア事業(チーズ製造販売部門)において、売上高は8億1百万円(前年同期比17.9%増)、販売数量は1,120トン(前年同期比10.5%増)となりました。

 

●事業概況

感染症拡大が抑えられている中国、台湾、シンガポールでは、旅行などが制限されている代わりに、内食・外食ともに食に対する消費が活発化する傾向がみられ販売は好調に推移。

タイでは、2月下旬の非常事態宣言解除により規制が大幅に緩和された後は、外食向け販売が好転し、販売も増加に転じている。

 

●当面の事業環境

景気回復のスピードが速く、乳製品原料の需要が旺盛な中国市場でのさらなる販売拡大に取り組む。

市場ニーズに対応する新商品の開発が進行中。早期の販売開始を目指す。

為替影響と会計上の表示について

当社は基本的に為替リスクは負わないビジネスモデル

当社の基本的な取引においては、海外仕入先との外貨建て仕入契約締結と同時に、国内顧客と円貨の販売契約を締結しています。その際、仕入外貨額に対する為替予約をすることで為替リスクをヘッジしております。

 

●但し、当社は外貨為替会計処理基準における原則法を採用しており、そのため会計上の表示が特徴的

その特徴は、営業取引の各段階に応じて、会計処理に使用する為替レートが異なるため、営業取引の途中段階において、会計上の為替差損益が生じる点です。

 

その結果、仕入契約時に為替リスクをヘッジした場合でも、営業取引の途中段階においては、為替差損益が、売上原価と営業外損益に分かれて計上され、営業外損益のみならず、売上総利益及び営業利益についても為替表示の影響を受ける場合があります。

 

●その他、決算期をまたぐ取引の場合は会計上、為替差損益が先行して計上される場合がある

決算期をまたぐ取引(翌期以降に販売)については、仕入決済を行い棚卸資産として計上したものの、売上計上の時期が翌期となり、仕入決済にかかる為替差損益のみが先行して計上され経常利益に反映されます。

 

なお、下記の図解をご参照ください。