2019年1月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

欧州産脱脂粉乳の相場は、先月から引き続き上昇。中国や東南アジアを中心とする需要増が大きな要因と見られる。政府介入在庫についても今年早々には底をつくと予想されており、相場の上昇に、更に拍車がかかると見られている。オセアニア産については、豪州産は干ばつの影響が相場に反映され始めた一方で、ニュージーランド産についても、引き合い好調につき徐々に価格は上昇している。米国産については、需要が好調に推移し、相場上昇に繋がっている模様。

 

バター情報

9月以降軟調地合いであった欧州の乳脂肪相場は、12月に入ると下げ止まり、他主要産地との価格差は開いたままとなっている。年末需要が終わった年明けは、相場は下がる傾向にあるが、2018年は猛暑により牧草、穀物が不作であったため、今後の相場動向にどのように影響するか注意が必要である。米国においては、バターの在庫数量が大きく減少している。堅調なバター需要に加え、乳脂肪がクリーム製造に向けられ、供給が一層引き締まったことが要因。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は引き続き横ばい。主要な産地であるニュージーランドの11月の生乳生産量は、引き続き好調であったが、先月同様、生乳を優先的に全粉乳の製造へと使用する動きが見られており、カゼインの生産量に変化は見られなかった。欧州でも、カゼインの増産は見られず、相場に大きな動きは無い。

 

チーズ情報

2018年12月のCMEブロックチェダー スポット相場は、クリスマス前に瞬間的に上昇したが、11月と比較して小幅に上昇。米国のチーズ在庫が過剰状態であると報じられているが、相場への影響は限定的である。欧州では、干ばつによる影響が一転し、生乳生産量は前年を上回る見通しが強くなっている。現在の支払い乳価の水準を維持できれば、更なる生乳生産量の増加と、欧州チーズ相場への影響が考えられる。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は前月から引き続き強含み傾向にある。ホエイパウダー需要は依然強く、特に高たんぱく製品の需要が旺盛なことから、在庫はタイトな状況にある。米国と中国の貿易摩擦の動向次第では、相場が変動する可能性もあるため、引き続き注視が必要。欧州産ホエイパウダー相場は、前月と同水準で推移。

 

乳糖情報

欧州産乳糖相場は、引き続き堅調に推移している。需給バランスの崩れた状況が続いており、乳糖相場は上昇。今後、需給の均衡が取れるにつれ、相場は横ばいに転じるものと思われる。米国産乳糖相場も、引き続き堅調に推移している。各メーカーは乳糖よりもパーミエイトの生産を優先しているため乳糖相場が上昇を続けており、今後はパーミエイトから乳糖への生産シフトが期待される。

 

国内情報

農林水産省が発表した2018年11月の全国生乳生産量は58万126トン。前年同月比0.4%減、3ヶ月連続で前年割れとなった。年明けの北海道産初妊牛相場は、小幅な上げに留まる見込み。乳牛の供給頭数の増加により、秋頃には相場はもう一段階値下がりをしている可能性がある。

2018年12月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

軟調に推移していた欧州産脱脂粉乳の相場は、上昇に転じている。アフリカや中国向けの引き合いが増えていることも要因となっている模様。オセアニア産については、乳量が豊富なニュージーランド産の価格は弱含みで推移しているものの、干ばつの影響が心配される豪州産の価格は若干上昇している。

 

バター情報

欧州の乳脂肪相場は前月に引き続き軟化しているが、依然他の主要産地との価格差は大きい。欧州内の乳脂肪に対する需要は引き続き強く、バター製造者は年末にかけて強くなる消費者向けの個包装バターの製造に注力している。一方、オセアニアでは、11月のGDTオークションの結果、バター、AFMとも値下げとなっている。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は、引続き緩やかに上昇。主要な産地であるニュージーランドの10月の生乳生産量も天候に恵まれ好調であったが、生乳を優先的に全粉乳の製造へと使用する動きが強く、カゼインの生産は伸び悩んだ。また、欧州でも夏場の猛暑の影響で落ち込んだ生乳生産量を取り戻すのは難しく、カゼインの増産は見られなかった。

 

チーズ情報

中国のチーズ輸入量は、この数年前年比で二桁増を更新してきたが、米中貿易摩擦の影響もあり、その勢いに陰りが見え始めた。2017年度の世界のチーズ生産量は、前年比2.6%増となる2,110万トンとなった。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は、引き続き高値圏で推移している。価格が高止まりとなっているため、米国国内需要者においては買い控えが起きており、また、外国為替市場で米ドル高となっていることから海外需要者からの引き合いも弱まっている。

 

乳糖情報

欧州産乳糖相場は、右肩上がりが続いている。ただし、生乳生産量が前年比で減少しており、チーズ生産自体が振るわず、乳糖生産も大きな回復は見られない。また、米国産乳糖相場も緩やかに上昇している。米国でも欧州同様チーズの生産量が伸びておらず、乳糖生産量は前月比で減少している。

 

国内情報

農林水産省が発表した2018年10月の全国生乳生産量は59万6,526トン。前月に引き続き前年を下回った。しかし、北海道胆振東部地震の影響で9月は前年同月比4.7%減だった北海道生乳生産量が、10月に入り回復基調を見せている。バターについては、農畜産業振興機構(ALIC)が、11月に1,500トンのSBS入札を実施、競争倍率4.93倍と過去3年で最大倍率で全量落札となった。国内生乳生産量が減少の一途をたどる一方、牛乳・クリームの需要は堅調で、来年以降の原料乳調達は不透明な状況。国産業務用バターの値上げや販売制限が加速しており、輸入品バター確保を急ぐユーザーが増えている。

2018年11月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

先月後半に相場が急落した欧州産脱脂粉乳は、引続きやや弱含みで推移。価格競争力においては、他主要産地との価格差はさほど大きくない。今年春夏の熱波・干ばつが原因で飼料が確保できず、集乳量が昨年より大きく減少した地域もあるものの、欧州全体としては昨年同等の生乳生産量を維持できている。オセアニア産脱脂粉乳相場は、若干ながら弱含み推移。豪州は干ばつの影響が徐々に見え始めているが、ニュージーランド(NZ)においては引き続き生乳生産量好調で、脱脂粉乳相場は落ち着いている。

 

バター情報

欧州の乳脂肪相場は前月に続き下落したが、依然他主要産地との価格差が大きく、欧州内でも国によって価格に開きがある。オセアニアではニュージーランド(NZ)の中国向けバター輸出量が前年同時期と比較して47.1%増と、驚異的な伸長率となっている。米国では9月末時点のバター在庫量としては過去25年間で最も多い数量となった。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は、緩やかに上昇。ニュージーランド(NZ)の9月の生乳生産量が好天に恵まれたこともあり好調だったが、生乳が全粉乳の生産へ優先的に使用されたため、カゼインの生産は伸び悩んだ。また、欧州でも夏場の猛暑の影響で落ち込んだ生乳生産量の回復が遅れ、カゼインの生産は低調であった。ニュージーランド(NZ)では水不足が心配される声も聞かれ、生乳生産量の増加にブレーキがかかるとカゼイン相場を押上げる大きな要因となり得るため、しばらくは天候にも注視が必要。

 

チーズ情報

アイルランド中央統計局によるとアイルランドでは、夏場の干ばつ後に纏まった降雨に恵まれたことが影響し、9月の生乳生産量は前月比10%増となった。これから年末に向けて季節的に乳量が低下する時期に差し掛かるが、このままの勢いが続けば昨年を超える生乳生産量となる予想。また、英国向けチェダーチーズの輸出量は昨年同時期に比べ約16%増加しており、来年のEU離脱に向けての備蓄用に買い溜めているものと考えられる。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は、引き続き上昇傾向で推移している。依然として米国内及び海外の需要は堅調で、タイトな在庫状況が続いている。今後も堅調な相場となる見通し。米国産ホエイパウダーは、東南アジア向けの輸出量増加が顕著になっており、8月の在庫量は前年同期比28%減、前月比でも6%減と、在庫量の減少が目立っている。欧州産ホエイパウダー相場は、前月と同水準で推移しており安定している。

 

乳糖情報

欧州産乳糖相場は、引き続き堅調に推移している。需要面はたんぱく調整向け乳糖の需要が減少したものの、域内の育児粉乳向け需要と秋冬の製菓用途需要は旺盛で、全体では増加傾向にある。また、米国産乳糖相場も、引き続き堅調に推移している。米中貿易摩擦は、今のところ大きな影響を及ぼしていないが、長期化した場合、中国が米国産以外からの調達にシフトする事が考えられるため、今後米国産乳糖相場を下げる要因となりうる。

 

国内情報

農林水産省が発表した2018年9月の全国生乳生産量は56万624トン。前年同月比3.5%減となり、12ヶ月ぶりに前年を下回った。地域別では、都府県が31ヶ月連続で前年対比減産となっている。9月の国内の状況としては、北海道胆振東部地震に加え、台風24号が東海地方に甚大な被害を与え、更に、台風25号の影響で道外移出を担う船舶が欠航するという深刻な状況となった。北海道の生乳生産量は回復傾向にあるものの、都府県は依然として今夏の猛暑の影響があることや、飲用等向けの需要が堅調であるため、北海道からの供給に依存せざるを得ない状況が続くと予想する。