2017年2月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

粉乳相場は先月から引き続き横ばい、または若干堅調に推移している。 EU、オセアニアでの生乳生産量は昨年対比においても減少傾向、両生乳生産地域では乳価を引上げ、酪農家の生産意欲向上を目指しているが、豪州での季節的要因・昨今の天候不順が相俟って、生乳生産量が回復する兆しは見えていない。今後の国際需要の需要と生乳生産量の状況によっては、粉乳相場が高騰する可能性も考えられる。

 

バター情報

国際的なバター相場は、年末需要が終わったことで落ち着きを取り戻しつつある。欧州産バターは、依然高値圏内ではあるが相場は徐々に下落している。また、昨年末に急上昇した米国産バターについても、年が明けてからはほぼ横ばいでの推移となっている。一方、オセアニアについては、生乳生産量減少によりバターの供給余力が懸念されており、相場はやや上昇している。

 

ホエイ情報

米国産・欧州産共にホエイパウダー相場は、強含み、もしくはやや堅調に推移している。主な要因は、中国ならびに東南アジアからの需要が回復基調となっていることがあげられる。国際的な需要は今後も増加すると考えられることから、相場は今後も堅調に推移すると予想する。米国産WPC-34については、堅調な需要起因して、在庫量が前年同月比21.3%減少、価格は堅調な推移が続いている。

 

カゼイン情報

年末年始に引き合いが少なかったカゼイン相場に大きな変動はなく、価格は横ばいにて推移している。しかしながら、需要面では例年並みの推移の中、供給面では生乳量減少によりカゼイン生産量も減少、多少タイト感が出てきている。今後のカゼイン相場は横ばいもしくは強含みで推移すると予想する。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では、生乳量減少にともない乳糖生産量も低調に推移、需要面では域内および中国向け育児粉乳が好調に推移していることから、タイトな状況が続いている。米国産については、好調なチーズ生産に起因して乳糖生産も好調に推移しているものの、需要面では育児粉乳・菓子用途での乳糖需要が強くタイトな状況が続いている。

 

チーズ情報

近年、中国のチーズ輸入量の伸び率が著しい。2016年の中国の年間輸入量は、約9万トン強となり2015年対比28%の増加、2011年度比では約3倍の輸入量となった。これは主要都市部の人口増加およびピザなどの食生活の欧米化の進行を背景にチーズ需要の増加が影響している模様。今後もますます中国のチーズ輸入量は伸長すると考えられており、世界的な需給バランスにも影響を及ぼす可能性もあることから、引き続き中国の動向を注視したい。

 

国内情報

2016年12月の全国生乳生産量は前年同月比1.7%減となり、4ヶ月連続での減産となり減産傾向が続いている。通例では冬場は牛乳販売量の減少期であり、余剰乳を乳製品製造に回し在庫積み増しをする時期となっているが、今年の冬は年末放映されたテレビ番組の効果で、牛乳販売量は前年同月比7.5%増となった。牛乳販売量増加は乳製品製造にも大きく影響することから、今後も生乳生産量ならびに牛乳消費量を注視していく必要がある。

 

2017年1月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

粉乳相場は先月と同じレベル、もしくはやや堅調に推移している。EU、オセアニア共に生乳生産量は昨年対比減少傾向となっており、特にオセアニアでは天候不順の影響により予想に届かない集乳量となっている様子で年明けの供給力が懸念される。EUの脱脂粉乳については、政府介入在庫が一部放出、今後も定期的に放出されることから当入札が市場に与える影響を注視する必要があると考える。

 

バター情報

12月の欧州バターはEUでの生乳生産量が低迷する中、生乳はチーズやクリームへ向けられており、相場は上昇傾向となっている。またオセアニアでは天候不順・低乳価による酪農家の離農・生産意欲低下等により、来シーズン全体の集乳量も減少する見込みとなり、豪州バター相場は続伸している。米国バターについても、クリスマス・年末需要で国際的な引き合いが増えており供給がタイトになっていることから、相場は上昇している。

 

ホエイ情報

米国産・欧州産共にホエイパウダー相場は堅調な推移が続いている。米国産ホエイパウダーについては、10月の中国への輸出量が前年同月比55%増となっており需要回復の兆しが伺える。また東南アジアへの輸出も図化傾向となっていることから今後の相場への影響が懸念される。欧州産ホエイパウダーについては在庫も適正レベルでの推移となっているが、集乳量減少に伴い、乳価が上昇していることからホエイパウダー相場も上昇している模様。

 

カゼイン情報

10月にユーザーの買い意欲低迷から一旦調整局面に入ったカゼイン相場は、11月に入り緩やかではあるが再び上昇し始めた。主な要因としては、カゼイン生産地域における生乳生産量の減少ではあるが、カゼインとの関係が最も深い脱脂粉乳に関して、EU政府による介入在庫の放出がなされていることから、EUでのカゼイン相場は大きな変動は見られていない。一方、オセアニアでは集乳量減少懸念によりカゼイン相場は軒並み上昇している。カゼイン相場は今後も緩やかな上昇が続いていくものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では、生乳減産により乳糖生産量も引き続き低水準にて推移、需要面では中国向け育児粉乳が堅調に推移していることから、育児粉乳用途での乳糖需要も高い状態となっている。米国産については、好調なチーズ生産に起因して乳糖生産も好調を維持、また需要面では育児粉乳向けの乳糖需要が強く、価格面で堅調な推移となっている。

 

チーズ情報

現在オランダにおいて家畜の糞尿に含まれるリンの排出規制が大きな懸念材料となっており、2017年の乳量及び乳価、そしてナチュラルチーズ価格に大きな影響を及ぼすと考えられる。オランダ清酒、乳業会社、飼料会社、銀行等が協議を行い、対策案が2016年11月18日に決定された。この対策と併せ16万から17.5万頭の乳牛がと殺される見通しで、結果2017年の生乳生産量は2016年比約100万トンの減少見込み。本規制によるナチュラルチーズ相場の変動に注視する必要がある。

 

国内情報

2016年11月の全国生乳生産量は前年同月比1.6%減となり、3ヶ月連続での減産。Jミルクは16年度の生乳生産量が前年比0.8%減の見込みと発表。そのような中ホクレンは2016年度見込み比較、プール乳価で1キロあたり60銭の乳価引き上げを大手・中堅乳業メーカー15社と合意したと2016年12月12日に発表した。また、同月16日には農林水産省が部会を開き、1キロあたり10円56銭加工補給金の給付を提示、同議会にて承認された。これにより乳価、加工補給金ともに値上げとなり、酪農家は国と市場双方から増産の期待をかけられる形となった。

 

2016年12月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

先月に続きEUおよび豪州では生乳生産量が昨年対比、減少傾向にあり粉乳相場は強含みにて推移している。11月に入りgDTオークション価格は全粉乳・脱脂粉乳共に大幅に上昇、オセアニアの乳業各社が支払乳価を値上げしたことも相場上昇要因の一つであると考えられる。脱脂粉乳は米国・EU産が共に競争力があり、全粉乳においてはEU・オセアニア産が同水準で共に強含みでの推移となっている。

 

バター情報

11月のバター相場は欧州産・オセアニア産共に先月に続き強含みにて推移している。欧州・豪州共に生乳生産量が伸び悩む中、クリスマスに向けて旺盛な需要により価格が上昇している模様。一方、米国では安価な飼料価格と安定した乳価により、生乳生産量は好調に推移。季節的にバター需要は旺盛となっており、需要が落ち着くまでは価格は強含みで推移すると予想する。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダー相場は横ばいにて推移。9月の米国産ホエイパウダーの輸出量は前年同月比36%増となっており、1月から9月の累計輸出量を見るとベトナムへの輸出が前年同月期比67%増と大幅に増加している。欧州産ホエイパウダー相場は、引き続き在庫にタイト感があることから、横ばいもしくはやや堅調に推移している。米国産WPC-34の相場は横ばいもしくはやや堅調に推移している。

 

カゼイン情報

10月に一旦調整局面に入ったカゼイン相場は、再度上昇の兆しが見え始めている。欧州・オセアニア地域での生乳生産低迷により依然タイト感は変わらず、10月にこれまで続いていた価格上昇によりユーザーの買い意欲低迷から一旦下落したが、11月に入り引き合いが伸びてきている事が、価格上昇の主な要因と考える。ユーザーが来年度必要分の買付を再開すれば、カゼイン価格は再び上昇に転じていくものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では季節的要因および欧州委員会の生乳減産計画により乳糖生産も低調に推移、一方で域内の育児粉乳需要は依然好調を維持しており、不足分を米国産で補うほどのタイト感となっている。米国産では引き続き好調なチーズ生産により、乳糖生産も好調を維持しているが、EU産に対して価格競争力が出てきている事から、国際的な引き合いが増加しているため依然タイトな状況が続いている。

 

チーズ情報

現在、欧州地域ではオランダにおいて、家畜から排出されるリンの排出規制が大きな懸念材料となっている。EU政府とオランダの合意の中でリン排出量の上限が定められているが、2015年通年で18万トン超過、2016年通年も超過の見通しとなっている。2017年度排出量上限の範囲内に治める為には乳牛を16万~17.5万頭を減らす必要が出てくるとの試算がなされている。本規制により生乳生産量の減産が進んだ場合、チーズ供給量および価格が大きく変動することも考えられることから、引き続き注視が必要である。

 

国内情報

2016年10月の全国生乳生産量は前年同月比0.5%減となり、先月に続き2ヵ月連続の減産となった。8月まで15カ月連続の増産であったが、9月以降北海道での生産量が鈍化している。11月以降も急速な気温低下により道内生乳生産量は減少傾向となっており、今後も急激に回復する見込みはなく、前年を下回って推移する模様とホクレンは予測している。