2017年1月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

粉乳相場は先月と同じレベル、もしくはやや堅調に推移している。EU、オセアニア共に生乳生産量は昨年対比減少傾向となっており、特にオセアニアでは天候不順の影響により予想に届かない集乳量となっている様子で年明けの供給力が懸念される。EUの脱脂粉乳については、政府介入在庫が一部放出、今後も定期的に放出されることから当入札が市場に与える影響を注視する必要があると考える。

 

バター情報

12月の欧州バターはEUでの生乳生産量が低迷する中、生乳はチーズやクリームへ向けられており、相場は上昇傾向となっている。またオセアニアでは天候不順・低乳価による酪農家の離農・生産意欲低下等により、来シーズン全体の集乳量も減少する見込みとなり、豪州バター相場は続伸している。米国バターについても、クリスマス・年末需要で国際的な引き合いが増えており供給がタイトになっていることから、相場は上昇している。

 

ホエイ情報

米国産・欧州産共にホエイパウダー相場は堅調な推移が続いている。米国産ホエイパウダーについては、10月の中国への輸出量が前年同月比55%増となっており需要回復の兆しが伺える。また東南アジアへの輸出も図化傾向となっていることから今後の相場への影響が懸念される。欧州産ホエイパウダーについては在庫も適正レベルでの推移となっているが、集乳量減少に伴い、乳価が上昇していることからホエイパウダー相場も上昇している模様。

 

カゼイン情報

10月にユーザーの買い意欲低迷から一旦調整局面に入ったカゼイン相場は、11月に入り緩やかではあるが再び上昇し始めた。主な要因としては、カゼイン生産地域における生乳生産量の減少ではあるが、カゼインとの関係が最も深い脱脂粉乳に関して、EU政府による介入在庫の放出がなされていることから、EUでのカゼイン相場は大きな変動は見られていない。一方、オセアニアでは集乳量減少懸念によりカゼイン相場は軒並み上昇している。カゼイン相場は今後も緩やかな上昇が続いていくものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では、生乳減産により乳糖生産量も引き続き低水準にて推移、需要面では中国向け育児粉乳が堅調に推移していることから、育児粉乳用途での乳糖需要も高い状態となっている。米国産については、好調なチーズ生産に起因して乳糖生産も好調を維持、また需要面では育児粉乳向けの乳糖需要が強く、価格面で堅調な推移となっている。

 

チーズ情報

現在オランダにおいて家畜の糞尿に含まれるリンの排出規制が大きな懸念材料となっており、2017年の乳量及び乳価、そしてナチュラルチーズ価格に大きな影響を及ぼすと考えられる。オランダ清酒、乳業会社、飼料会社、銀行等が協議を行い、対策案が2016年11月18日に決定された。この対策と併せ16万から17.5万頭の乳牛がと殺される見通しで、結果2017年の生乳生産量は2016年比約100万トンの減少見込み。本規制によるナチュラルチーズ相場の変動に注視する必要がある。

 

国内情報

2016年11月の全国生乳生産量は前年同月比1.6%減となり、3ヶ月連続での減産。Jミルクは16年度の生乳生産量が前年比0.8%減の見込みと発表。そのような中ホクレンは2016年度見込み比較、プール乳価で1キロあたり60銭の乳価引き上げを大手・中堅乳業メーカー15社と合意したと2016年12月12日に発表した。また、同月16日には農林水産省が部会を開き、1キロあたり10円56銭加工補給金の給付を提示、同議会にて承認された。これにより乳価、加工補給金ともに値上げとなり、酪農家は国と市場双方から増産の期待をかけられる形となった。

 

2016年12月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

先月に続きEUおよび豪州では生乳生産量が昨年対比、減少傾向にあり粉乳相場は強含みにて推移している。11月に入りgDTオークション価格は全粉乳・脱脂粉乳共に大幅に上昇、オセアニアの乳業各社が支払乳価を値上げしたことも相場上昇要因の一つであると考えられる。脱脂粉乳は米国・EU産が共に競争力があり、全粉乳においてはEU・オセアニア産が同水準で共に強含みでの推移となっている。

 

バター情報

11月のバター相場は欧州産・オセアニア産共に先月に続き強含みにて推移している。欧州・豪州共に生乳生産量が伸び悩む中、クリスマスに向けて旺盛な需要により価格が上昇している模様。一方、米国では安価な飼料価格と安定した乳価により、生乳生産量は好調に推移。季節的にバター需要は旺盛となっており、需要が落ち着くまでは価格は強含みで推移すると予想する。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダー相場は横ばいにて推移。9月の米国産ホエイパウダーの輸出量は前年同月比36%増となっており、1月から9月の累計輸出量を見るとベトナムへの輸出が前年同月期比67%増と大幅に増加している。欧州産ホエイパウダー相場は、引き続き在庫にタイト感があることから、横ばいもしくはやや堅調に推移している。米国産WPC-34の相場は横ばいもしくはやや堅調に推移している。

 

カゼイン情報

10月に一旦調整局面に入ったカゼイン相場は、再度上昇の兆しが見え始めている。欧州・オセアニア地域での生乳生産低迷により依然タイト感は変わらず、10月にこれまで続いていた価格上昇によりユーザーの買い意欲低迷から一旦下落したが、11月に入り引き合いが伸びてきている事が、価格上昇の主な要因と考える。ユーザーが来年度必要分の買付を再開すれば、カゼイン価格は再び上昇に転じていくものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では季節的要因および欧州委員会の生乳減産計画により乳糖生産も低調に推移、一方で域内の育児粉乳需要は依然好調を維持しており、不足分を米国産で補うほどのタイト感となっている。米国産では引き続き好調なチーズ生産により、乳糖生産も好調を維持しているが、EU産に対して価格競争力が出てきている事から、国際的な引き合いが増加しているため依然タイトな状況が続いている。

 

チーズ情報

現在、欧州地域ではオランダにおいて、家畜から排出されるリンの排出規制が大きな懸念材料となっている。EU政府とオランダの合意の中でリン排出量の上限が定められているが、2015年通年で18万トン超過、2016年通年も超過の見通しとなっている。2017年度排出量上限の範囲内に治める為には乳牛を16万~17.5万頭を減らす必要が出てくるとの試算がなされている。本規制により生乳生産量の減産が進んだ場合、チーズ供給量および価格が大きく変動することも考えられることから、引き続き注視が必要である。

 

国内情報

2016年10月の全国生乳生産量は前年同月比0.5%減となり、先月に続き2ヵ月連続の減産となった。8月まで15カ月連続の増産であったが、9月以降北海道での生産量が鈍化している。11月以降も急速な気温低下により道内生乳生産量は減少傾向となっており、今後も急激に回復する見込みはなく、前年を下回って推移する模様とホクレンは予測している。

 

2016年11月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

EU、及び豪州では生乳生産量が昨年対比、減少傾向にあり、粉乳相場は先月から引き続きじりじりと強含みにて推移している。EUや豪州等は、乳価が酪農家にとって依然、低いレベルで取引されている為、酪農家の生産意欲は弱く、供給面で悪い影響が出ている。一方、米国およびNZでは生乳生産は好調に推移している為、脱脂粉乳相場は米国産、全粉乳相場ではNZ産が最も価格競争力を有している。

 

バター情報

上昇幅は多少緩やかになったものの、10月の欧州産・オセアニア産バター相場は前月に続き上昇した。主な要因としては、低乳価の影響に加えオセアニア地域では大雨の影響により国際的集乳量は減少傾向、また両地域において利益率の良い製品を製造するためのプロダクトミックスの見直しを行っていることから、脱脂粉乳・バター生産量が減少していることがあげられる。一方で、米国産バターは感謝祭・クリスマス等の最需要期にも関わらず、潤沢な在庫量に起因し相場は前月に続き下落した。

 

ホエイ情報

米国産・欧州産共に製造者在庫は余剰がない状況が続いており、ホエイパウダー相場は引き続き堅調な推移となっている。米国では生乳生産量およびチーズ生産の回復がみられるものの、国内需要が強まる時期であることから、相場下落までには至っていない。また、飼料用ホエイパウダーならびにホエイ製品相場は横ばいで推移している。米国産WPC-34については、前月に続き堅調な推移となっている。

 

カゼイン情報

上昇を続けてきたカゼイン相場だが、10月に入り一転、下落傾向となった。欧州・オセアニア共に生乳生産低迷により供給面では依然タイト感はあるものの、これまで続いていた価格上昇懸念からユーザーの買い意欲は低迷、在庫に多少の余裕が出てきており、カゼイン相場下落につながったと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は前月に続き堅調な推移が続いている。欧州では集乳量低迷の影響から、乳製品一般の生産量が下落、乳糖生産も低調に推移しており、今後も引き続きタイトな状況が続くと思われる。一方で米国産においては、好調なチーズ生産に起因し乳糖生産量も増加傾向ではあるが、国内外の需要が高まってきていることから、引き続きタイトな状況が続くと思われる。

 

チーズ情報

欧州ではロシア向け輸出禁輸措置が継続しているが、禁輸措置が取られる前の2013年1月-8月と本年同時期のEU28ヶ国のナチュラルチーズ輸出量を比較したところ、0.6%増加していることがわかった。米国・日本・韓国・アルジェリア向けの輸出が増加を後押ししている模様。一方米国では飼料コスト安により生乳生産意欲が依然高く、チーズ生産量も引き続き好調に推移しているが、底堅い国内需要により相場は若干軟調な推移となっている。

 

国内情報

2016年9月の全国生乳生産量は前年同月比1.2%減となり、16ヶ月ぶりの前年割れとなった。これは8月の蒸し暑さや台風の影響で、これまで牽引していた北海道の生産量が鈍化した影響が大きい。地域別では北海道が前年同月比0.1%増、都府県は3.6%減と都府県は3月以降7ヶ月連続で減産となっている。