2015年12月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

先月一時上昇に転じた粉乳相場だが、今月に入り再度弱含みの推移となっている。各乳産地における供給力は需要を上回っており、在庫レベルも潤沢、また中国をはじめとする国際需要も依然低調であることから、引き続き相場は軟調に推移すると予想する。しかしながら、オセアニア地域でのエルニーニョ現象の影響が懸念されており警戒が必要と思われる。

 

バター情報

11月の欧州バター相場は堅調な推移が続いている。民間補助在庫(PSA)は年末年始需要により放出が継続、11月中旬時点で在庫量は300トンを下回っている模様。豪州バター相場は依然堅調な需要と限られた供給力により上昇が続いている。米国バターは悪天候等の影響により、生産量先薄感から相場は続伸している。

 

ホエイ情報

11月米国産ホエイパウダーは先月に続き輸出向けチーズ生産が好調な事から、ホエイパウダーの生産量も好調、前年同月比12.5%増、在庫量についても前年同月比26.3%増となっており、相場は軟調に推移、今後も続くと予想される。欧州産ホエイパウダーは潤沢な在庫量により若干の弱含みにて推移、また米国産WPC-34については軟調な脱脂粉乳相場の影響およびWPC-80への生産シフトからWPC-34の需要減少となっており、相場は軟調な推移となっている。

 

カゼイン情報

世界的な生乳生産は減少傾向にあるものの、季節的にピークを過ぎたニュージーランドにおいては好調を維持している。それに伴いカゼイン生産は好調な推移が続いている。またロシア・中国からの需要も依然低調である事から、生産調整や天候等の影響などから生乳生産量が減少しない限り、カゼイン相場の上昇には繋がらないものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産・米国産共に乳糖相場は依然として低いレベルで横ばいに推移している。欧州においては好調なチーズ生産によりホエイ・乳糖の生産量も好調となっており、需要面では蛋白調整用途の需要が低迷している事が要因と思われる。また米国においても欧州同様、好調なチーズ生産に起因してホエイ・乳糖の生産量も好調であり、乳糖の9月末時点での在庫量は前年同月比5.3%増となっている。需要面では米国内外からの需要が増加傾向にある事から、今後横ばいから堅調に転じる可能性もある。

 

チーズ情報

昨今の中国のチーズの輸入量が著しい。2013年度および2014年度対比で10千トン以上の増加、また2014年度および2015年度対比でも10千トン程度増加することが確実となっている。中国都市部ではピザ人気が伸びてきており、将来的には世界的なチーズの需給を左右させる存在となるのではないかと思料し、今後も注視が必要と思われる。

 

国内情報

2015年10月の全国生乳生産量は前年同月比0.9%増となり、5カ月連続で前年を上回った。北海道では好調な生乳生産が続いているが、平成27年2月の調査によると、乳用牛飼養戸数は前年対比4.8%減、肉用牛飼養戸数は5.4減と酪農家の離農の傾向は弱まっておらず、またそれ以外にも中長期的に減産に転じる要因も懸念されている事から、安易には楽観視できない状況となっている。

2015年11月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

先月に続き粉乳相場は強含みにて推移している。各乳生産地の生乳生産は低い粉乳価格の影響や気候の影響で例年対比、決して好調とは言えない状況である。脱脂粉乳・全粉乳ともにEU産が最も競争力があり、次いで米国産、オセアニア産と続きEU産とは大きな価格差が生まれている。

 

バター情報

10月の欧州バター相場は引き続き堅調に推移した。クリスマスから年明けまでは堅調な需要が続くと思われ、価格も連動して上昇していくのではないかと思われる。豪州バター相場は限られた供給余力と堅調な需要により上昇、一方NZバターは下落した。米国バター相場は、感謝祭・クリスマス等の年末年始に向け需給バランスに対する不安感から乱高下する展開となり、非常に不安定な動きとなった。

 

ホエイ情報

10月の米国産ホエイパウダーは前月に続き好調なチーズ生産に起因し、ホエイパウダーの生産量・在庫量共に安定、相場は軟調に推移している。欧州産ホエイパウダーについては、中国での育児粉乳用途を中心とした需要が引き続き好調であることから、若干の強含みの推移となっている。米国産WPC-34については、9月下旬頃までは軟調に推移していたが、10月に入り脱脂粉乳相場上昇の影響もあり、一部地域において上昇に転じている。

 

カゼイン情報

欧州では閑乳期に入り、またオセアニアにおいては低乳価により生産調整が行われていることから、世界的に生乳生産量は減少傾向、それに伴いカゼイン生産についても減少している。しかしながら、需要面においてロシア・中国の需要回復もなく、相場は依然軟調な推移となっており、本格的な価格上昇局面を迎えるかについては、今後の生乳生産動向によるものと思われる。

 

乳糖情報

欧州乳糖相場は引き続き横ばいもしくは軟調に推移した。域内では、脱脂粉乳の在庫が増加していることから脱脂粉乳の製造にブレーキがかかっており、蛋白調整用途での乳糖の需要が減少している。一方供給面ではホエイ・乳糖生産量が低下していることもあり、今後、相場は堅調に推移することが考えられる。また米国産乳糖についても依然軟調な推移となっているが、低迷する乳糖相場による生産調整も始まっていることから、欧州産同様に今後堅調に転じる可能性が考えられる。

 

チーズ情報

2015年10月の米国CMEスポット相場は10月1日にUSD3,776/MTで開始、開始直後より価格は堅調に推移し、10月5日にはUSD3,969/MTまで上昇、その後価格は下落し10月27日時点でUSD3,572/MTとなっている。

 

国内情報

2015年9月の全国生乳生産量は前年同月比1.6%増となり、4ヶ月連続で前年を上回った。また全国的に生乳生産量が回復したことをうけ、バター・脱脂粉乳等向け乳量が前年比20.9%増と8か月連続の増加となっており、2015年9月のバター生産量は前年同月比20.3%増、脱脂粉乳生産量は前年同月比25.0%増と大幅増となっている。

2015年10月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

粉乳相場は8月中旬の上昇以降、堅調な推移が続いている。8月18日から9月15日までに行われた3回のgDTにおいて、平均価格が大幅に上昇したことから、オセアニアを始め、EU、米国でも価格上昇の動きがみられている。各地域の生乳生産量は堅調な推移となっているが、NZでのエルニーニョ現象発生への懸念、中国・ロシアなどの大手需要者の需要回復など、今後しばらくは先行き不透明な需給状況の中での値動きとなると予測する。

 

バター情報

9月の欧州バター相場は続伸、年末に向けての需要が相場上昇の要因となっている。また豪州バター、NZバターについては、季節的要因で生乳生産量が好調、相場は横ばいもしくは堅調な推移となっている。米国バター相場については高騰が続いており、CME現物バター価格は市場最高値を更新した。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーについては、順調なチーズ生産によりホエイパウダーの生産量も好調に推移、相場は前月に続き軟調な動きとなっている。また9月上旬まで軟調に推移していた欧州産ホエイパウダーについては、世界的な育児粉乳用途を中心とした需要増加により、堅調な推移に転じている。米国産WCP-34の相場は、前月に引き続き軟調な動きとなっている。

 

カゼイン情報

生産コスト割れの状態が続く中、主要生乳生産国での生乳生産量は引き続き前年を上回っている。8月以降乳製品全般にてgDT価格は上昇に転じ、カゼイン相場も8月4日の直近最安値から1割値上げとなっており、今後の動向が注視される。しかしながら、中国・ロシアの需要回復の見通しもなく、在庫も潤沢であることから、今後生乳生産調整が進まなければ、価格上昇の継続は難しいと思われる。

 

乳糖情報

欧州乳糖はロシア以外への好調なチーズ輸出に伴い、ホエイ・乳糖生産も順調、相場は横ばいもしくは軟調な推移となっている。しかし、8月下旬のgDTオークションにおいて粉乳平均価格が反転、乳糖平均価格も反転した。今後も粉乳平均価格が続伸した場合は乳糖相場も合わせて推移すると予想する。米国産乳糖相場については、依然軟調な推移となっている。

 

チーズ情報

2015年1-7月のナチュラルチーズの輸入量を財務省が8月に発表した。前月に続き全体の輸入量は昨年同時期比112.3%増加、特にEU主要国からの輸入量増加が目立っている。米国CMEスポット相場は、9月1日USD3,859/MTより開始、小刻みな値動きを繰り返していたが、22日にUSD3,506/MTまで下落、29日にはUSD3,594/MTとなっている。

 

国内情報

2015年8月の全国生乳生産量は前年同月比1.4%増となり、3カ月連続で前年を上回った。またJミルク発表の平成27年度の全国生乳生産量は前年度比0.8%増となる見通し。また本年度末のバター在庫の見通しについては、21,400トンで昨年度末の在庫量を上回る見通しとなっている。バター不足の解消を受け、農林水産省はバターの追加輸入は行わないと決定した。