2018年3月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

欧州産脱脂粉乳相場は落ち着いた動きを見せている。2月の行われたEU政府介入在庫の放出入札においては、落札最低価格が前月をEUR90/mt下回りEUR1,100/mtとなった。オセアニア産脱脂粉乳相場は欧州産脱脂粉乳の価格に引っ張られ、ほぼ横ばいに推移している。米国産脱脂粉乳の相場は欧州産には及ばないものの、オセアニア産の価格と比較すると競争力がある。EU政府介入在庫が未だ35万トン以上あることから脱脂粉乳相場は当面横ばいに推移するものと予想される。

 

バター情報

2月の欧州産バター相場は急上昇した。前月の相場が比較的安値で緩やかに推移したため買い控えていた需要者の引き合いが殺到し瞬く間に反発したためだ。豪州においては2017年下半期のバター生産量が前年同期比-19%と大きく減少している一方でバター需要は増加傾向にあり、豪州はもはやバターの輸入国となってきている。米国産バター相場は他産地の相場に合わせて上昇した。

 

ホエイ情報

米国産のホエイパウダー相場は引き続き軟調である。好調なチーズ生産に伴うホエイパウダー製造・在庫過多の状況は変わらない。米国内需要が弱いため在庫処理を目的に輸出が増加している。欧州産ホエイパウダー相場は若干上向いた。生産量は好調で、在庫量及び需要も横ばいであるが、売り手が市場に出す玉を若干絞った結果、相場が引き締まったと考えられる。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は堅調に推移しはじめた。欧州においては、脱脂粉乳が在庫過多の状況にあることにより、カゼイン生産は安定している。他主要産地であるニュージーランド(NZ)は雨不足による生乳生産量の減産及び低調なカゼイン相場に伴う増産意欲の低下によりカゼインの生産量は限定的である。その結果、NZのカゼイン相場は回復の気配を見せている。

 

乳糖情報

欧州産乳糖相場は依然低調である。先月と同様に好調なチーズ生産により乳糖の供給は安定しているものの、目立った需要増もなく低位安定が続いている。中長期的に見ると、過剰な脱脂粉乳のEU政府介入在庫が解消されれば、相場上昇の要因となることが予想される。

 

チーズ情報                                                      

2017年の米国産チェダーの生産量は前年比4.1%増の161万4,790トンで過去最高となった。2017年12月単月の生産量は前年同月比3.2%増、前月比7.1%増の14万3,963トンで、1950年に統計を開始して以来の記録的な数字となった。

 

国内情報

農林水産省が発表した2018年1月の全国生乳生産量は62万1,294トンで前年同月比0.5%増となったものの、北海道を除く都府県では2.4%の減少となっている。それに伴い、ホクレンの生乳道外移出は2017年12月が前年同月比33.8%増、2018年1月は19.4%増となり大幅に拡大している。農林水産省は1月26日に2018年度乳製品輸入枠について、バター枠は1万3千トン、脱脂粉乳枠は2万7,000トンに設定すると発表した。

2018年2月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

EU産脱脂粉乳相場は依然低調であり、1月に行われたEU政府介入在庫の放出入札では価格下落の動きが見られた。オセアニア産脱脂粉乳は歴史的な低水準を脱してはいないが、1月開催のgDTでは僅かに価格の反転が見られた。米国では好調な生乳生産に支えられ、供給面での不安要素は見当たらないものの、旺盛な国内需要が伸長するならば、輸出向けの数量が減少する可能性がある。

 

バター情報

1月の欧州産バター相場は穏やかに推移した。今後欧州では生乳生産量の減少と過剰な脱脂粉乳の政府介入在庫が影響してバター生産にブレーキがかかることが懸念される。豪州のバター生産量は前年を大きく下回っており、不足分は主としてニュージーランド(NZ)から輸入して補っている。米国では2017年のバター輸入量が、記録的な数値となった2016年を上回る可能性が出てきた。

 

ホエイ情報

米国産のホエイパウダー相場は軟調となっている。先月に続き、好調なチーズ生産により副産物となるホエイパウダーの在庫は重たい状況にある。米国内の引き合いは限定的であるが、輸出向けの引き合いが次第に強くなってきている。欧州産のホエイパウダー相場も軟調傾向にある。年末年始の勢いはなくなり、静観ムードのため相場への影響は限定的である。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は乳製品全体の相場に引きずられ上昇の兆しを見せている。NZの生乳生産量は概ね順調なものの予想を下回っており、カゼインの生産は限定的である。欧州ではカゼインの生産からより利益率の高い製品の生産へ調整する動きが見られている。需要面では、年末年始の需要も落ち着き、静観しているユーザーが多い。

 

乳糖情報

欧州産乳糖は先月と同様に低調に推移している。好調なチーズ生産により乳糖の供給は安定しているものの、需要面では特別な動きが見られない状態である。欧州産脱脂粉乳の政府介入在庫の動向が今後の相場変動に影響を与えるものと考えている。米国産乳糖相場は低迷している。米国も好調なチーズ生産により乳糖の同国内在庫は前年比27.2%増と高水準となっており、秋冬の製菓需要が一段落したことに加え、アジア各国の旧正月の影響で1月積みの需要は落ち着いている。

 

チーズ情報

中国のチーズ輸入増加率が減速してきている。2012年~2016年の平均増加率が20.1%であったのに対し、2017年の対前年増加率は11.6%に留まった。また、2017年12月単月の輸入量は前年同月比19%減であった。中国の急成長に陰りが見えてきたとも捉えられる。

 

国内情報

農林水産省が発表した12月の全国生乳生産量は61万917トンで前年同月比0.2%増となった。Jミルクは2018年度の全国生乳生産量は前年比0.5%減の725万6,000トンと見込んでいる。全国的に牛乳の消費が堅調な中、2017年度の生乳の道外移出が前年比14%増程度になるとの声もあり、都府県の生乳生産の回復が求められている。

2018年1月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

欧州産脱脂粉乳は先月よりさらに下落した。EUの政府介入在庫が減らない限りは脱脂粉乳相場が上昇する可能性は低いと考えられる。オセアニア産脱脂粉乳の価格は先月とほぼ同じレベルで推移した。欧州産脱脂粉乳の価格に影響され、値上げがなかなか難しいようである。

 

バター情報

欧州産バター相場は12月に入り再び急落した。ニュージーランド(NZ)の生乳生産が10月以降好調であることや需要者の一部が高値の続くバターからマーガリンに切り替えたことなどが下落の要因と考えられる。バター相場の急落に加えて副産物となる脱脂粉乳の価格が底値で推移しており、プロダクトミックスの観点からチーズとホエイの組み合わせに切り替えることが予想され、バターの生産量が減少すれば供給がタイトになることが考えられる。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は引き続き軟調に推移している。好調なチーズ生産が続く中、プロダクトミックスにあるホエイパウダーの引き合いは限定的で在庫が重い状況である。値下げ要求に積極的に応じているものの、需要者の関心は2018年以降の契約にあり、在庫の解消には至っていない。欧州産ホエイパウダーの相場は軟調傾向にあるものの方向感のない動きが続いている。既に需要者の多くが十分な在庫を持っており積極的な買付けは行われていない。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は軟調に推移している。主要産地であるNZ及び欧州の生乳生産は順調で、軟調な脱脂粉乳相場の影響もあり、カゼインの供給は引き続き潤沢である。需要面においては引き合いが落ち着いているため供給過多な状態が続いている。今後は季節的要因でオセアニアの生乳生産量の減少が見込まれるが、欧州では春に向けて生産量の増加が予想され、今後もカゼイン相場は低調な状態が続くと思われる。

 

乳糖情報

欧州産乳糖は先月と同様に低調である。供給面では好調なチーズ需要により、乳糖の生産も安定している。需要面は全般に低いままである。米国産乳糖相場も依然として低迷している。欧州と同じく好調なチーズ生産により、乳糖の生産も増加傾向にあり米国内在庫は高水準を維持している。

 

チーズ情報                                                      

モザレラチーズの世界的な需要増加を見込んで、デンマークのArla Foods社とドイツのDMK社がモザレラの製造で提携することを発表した。ドイツとデンマークの国境近くにあるDMK社の工場設備を増強し、Arla社より供給される生乳を用いてモザレラを製造する。同工場は2018年後半までにモザレラの専用工場に切り替わる予定だ。

 

国内情報

農林水産省が発表した11月の全国生乳生産量は58万2,586トンで、2016年8月以来初めて前年同月を上回った。ホクレンが12月22日に発表した12月中旬の生乳受託乳量は、前年比2.2%増の10万2,512トンとなった。生産の主力となる2~4歳の乳用牛頭数が前年度水準に回復してきていることや、本年度産サイレージ等の給餌が開始されていることが寄与し生産は概ね順調に推移している。