2018年1月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

欧州産脱脂粉乳は先月よりさらに下落した。EUの政府介入在庫が減らない限りは脱脂粉乳相場が上昇する可能性は低いと考えられる。オセアニア産脱脂粉乳の価格は先月とほぼ同じレベルで推移した。欧州産脱脂粉乳の価格に影響され、値上げがなかなか難しいようである。

 

バター情報

欧州産バター相場は12月に入り再び急落した。ニュージーランド(NZ)の生乳生産が10月以降好調であることや需要者の一部が高値の続くバターからマーガリンに切り替えたことなどが下落の要因と考えられる。バター相場の急落に加えて副産物となる脱脂粉乳の価格が底値で推移しており、プロダクトミックスの観点からチーズとホエイの組み合わせに切り替えることが予想され、バターの生産量が減少すれば供給がタイトになることが考えられる。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は引き続き軟調に推移している。好調なチーズ生産が続く中、プロダクトミックスにあるホエイパウダーの引き合いは限定的で在庫が重い状況である。値下げ要求に積極的に応じているものの、需要者の関心は2018年以降の契約にあり、在庫の解消には至っていない。欧州産ホエイパウダーの相場は軟調傾向にあるものの方向感のない動きが続いている。既に需要者の多くが十分な在庫を持っており積極的な買付けは行われていない。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は軟調に推移している。主要産地であるNZ及び欧州の生乳生産は順調で、軟調な脱脂粉乳相場の影響もあり、カゼインの供給は引き続き潤沢である。需要面においては引き合いが落ち着いているため供給過多な状態が続いている。今後は季節的要因でオセアニアの生乳生産量の減少が見込まれるが、欧州では春に向けて生産量の増加が予想され、今後もカゼイン相場は低調な状態が続くと思われる。

 

乳糖情報

欧州産乳糖の先月と同様に低調である。供給面では好調なチーズ需要により、乳糖の生産も安定している。需要面は全般に低いままである。米国産乳糖相場も依然として低迷している。欧州と同じく好調なチーズ生産により、乳糖の生産も増加傾向にあり米国内在庫は高水準を維持している。

 

チーズ情報                                                      

モザレラチーズの世界的な需要増加を見込んで、デンマークのArla Foods社とドイツのDMK社がモザレラの製造で提携することを発表した。ドイツとデンマークの国境近くにあるDMK社の工場設備を増強し、Arla社より供給される生乳を用いてモザレラを製造する。同工場は2018年後半までにモザレラの専用工場に切り替わる予定だ。

 

国内情報

農林水産省が発表した11月の全国生乳生産量は58万2,586トンで、2016年8月以来初めて前年同月を上回った。ホクレンが12月22日に発表した12月中旬の生乳受託乳量は、前年比2.2%増の10万2,512トンとなった。生産の主力となる2~4歳の乳用牛頭数が前年度水準に回復してきていることや、本年度産サイレージ等の給餌が開始されていることが寄与し生産は概ね順調に推移している。

2017年12月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

脱脂粉乳、全粉乳ともに相場弱含みの中、主たる乳製品供給元である欧州、オセアニア及び米国の生乳生産量は好調に推移している。粉乳相場に大きな影響力のある中国の2017年9月の脱脂粉乳輸入量は前年同月比79%増、全粉乳に至ってはおよそ2倍に増えており、今後も同国から目が離せない。ただし、世界的に見ると例年と同様に需要の落ち着く年末年始の粉乳相場は引き続き低調と考える。

 

バター情報

欧州のバター相場は11月に入り下落の勢いが弱まった。要因は二つ考えられる。ひとつは高利益が見込めるチーズ・ホエイのプロダクトミックスの生産が優先されたため、バターの生産が減少したことである。もうひとつは、バターの副産物である脱脂粉乳の相場がバター相場の反転後も低迷を続けているため、何とかバター価格を高値に押し止め、利益減少を防ぎたいという心理的要素が影響していると考えられる。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は前月同様、軟調傾向にある。好調なチーズ生産を背景にホエイパウダーの供給も潤沢な状況である。WPCの引き合いは限定的で、製造者の中にはWPCからホエイパウダーの生産へ移行する動きが続いている。順調なチーズ生産に加え、EU域内のホエイパウダーの需要が伸長しておらず、供給過多の状況が続いている。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は引き続き低調に推移している。欧州では好調な生乳生産と潤沢な脱脂粉乳の介入在庫を背景に脱脂粉乳からカゼインの生産へシフトが続いている。天候が回復したニュージーランドは今シーズンの生乳生産量が前年度を上回ると予想されており、生乳生産が伸長していることでカゼインの生産は増加している。よって、今後もカゼイン相場は低調に推移していくものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産乳糖の相場は大きな変動はなく低調なままである。EU域内でのチーズ製造は引き続き好調で、原料ホエイ及び乳糖の生産量は安定している。需要面ではEU介入在庫過剰の影響により脱脂粉乳蛋白調整用途が伸び悩んでいる。米国産乳糖相場も低迷が続いている。クリスマスやスーパーボウルシーズンを目前に本来であれば需要が高まる時期であるが、今後のさらなる価格下落を見越して様子見をしている需要者もみられる。

 

チーズ情報                                                      

中国は2015年に開始した「合理的輸入増」の一環としてチーズやソーセージ等の食品及び健康食品、靴等の輸入関税を平均で17.3%から7.7%に削減した。チーズにおいては関税を12%から8%に削減している。チーズの他にも一部乳製品では関税が大幅に削減されている。

 

国内情報

農林水産省が発表した10月の全国生乳生産量は60万688トンで前年同月比並みとなり、前年割れとならなかったのは14ヶ月ぶりである。ホクレンが11月14日に発表した速報値によると、11月上旬の生乳受託乳量は10万866トンで前年同月比2.3%増となり、今年最大の伸び率であった。伸び率の要因は昨年が振るわなかった反動と考えられる。

2017年11月乳製品情報

脱脂粉乳・全脂粉乳情報

欧州産脱脂粉乳相場はさらに弱含んでいる。利益率の高い乳脂肪の製造が優先されたことで副産物である脱脂粉乳の製造も進み、ユーロ高の影響もあって在庫が積みあがっている。昨年12月から開始した政府介入在庫は賞味期限が近いものもあり、欧州委員会の今後の対応が注目されている。オセアニア産脱脂粉乳相場もさらに弱含んで推移している。背景には豪州での乳価改定で酪農家の生産意欲が高まっていること、また、天候が良く生乳生産が好調であることが挙げられる。米国産脱脂粉乳価格は非常に競争力があり、中国向け輸出が活発である。

 

バター情報

10月に入り欧州産バターの相場は急落したが、供給がタイトな状況は続いている。ニュージーランド(NZ)では9月のバター生産量が過去5年間で最も低い数量となり、オセアニアも供給がタイトな状況である。一方、米国のバター相場は安定しており、9月末からほとんど動きがない。米国産バターの生産量は増加傾向にあるが、米国内在庫は大幅に落ち込んでおり、堅調な米国内の需要が窺える。

 

ホエイ情報

米国産ホエイパウダーの相場は前月同様、軟調傾向にある。好調なチーズ生産によりホエイパウダーも潤沢に供給されており、製造者は適正在庫水準を保つために需要家の値下げ要求に積極的に応じている。欧州産ホエイパウダーの相場も下降基調が続いており、供給過多の状況にある。

 

カゼイン情報

カゼイン相場は引き続き低調に推移している。欧州では脱脂粉乳相場の低迷により一部のメーカーがカゼインの生産へシフトする動きを見せており、EU域内の生産量は増加している。一方で、NZでは天候要因で生乳生産が伸びておらず、カゼイン生産も予想ほど伸びていない。需要家のほとんどが年内分を既に手当てしているため、今後も軟調に推移するものと思われる。

 

乳糖情報

欧州産乳糖の相場は弱含んだままである。EU域内外でチーズの需要が強く、生産も好調なため、副産物である乳糖の生産量も安定している。米国産も同様の状況である。好調なチーズの生産を背景に乳糖生産も好調を維持しており、結果、乳糖相場は弱い状態が続いている。各製造者は年末までに在庫レベルを減らしたい意向があり、冬の製菓用途で伸長することが予想されるが、欧州産との競合が予想され、相場は弱いままと思われる。

 

チーズ情報

カビタイプのチーズが中国で突然輸入停止となった。一部の都市で始まったこの禁輸措置は上海まで広がったが、背景にはカビタイプのチーズが健康に害するという誤認があり、中国当局が健康被害はないと通達したことで禁輸措置が解除された。欧州委員会は継続的なチーズの啓発活動を行っていくと報告している。

 

国内情報

農林水産省が発表した9月の全国生乳生産量は58万718トンで前年同月比0.8%減となり、13ヶ月連続で前年割れという結果になった。北海道では9月及び10月の生乳生産量が増産基調にあったが、10月に発生した大型台風により一転し、道外移出がストップしたことにより都府県では再度需給が逼迫した状況になった。